「師範の思うこと」カテゴリーアーカイブ

価値観の変化

「世の中には数々の武芸流派がありますが、
それも優劣の差はないといわれますか?」

「そうです。」

「では先生にお尋ねします。
優劣の差がなければ、なぜ技を競うのですか?」

「あらゆる武術には優劣高低の差はありません。
使うものの技倆だけです。
試合を通じて己の真の姿に向き合う。
本当の敵は恐らく己自身だからです」

映画「SPIRIT」より

 

昨日の中豊島指導からの帰宅後、
本部道場では、内藤先生が1人残って
サンドバッグの打ち込みをやっていました。
試合まで後2週間、お互いベストを尽くしましょうね。

IMG_3094

20代前半で燃え尽き症候群になって競技の世界から離れ
40代後半から再び試合にチャレンジするようになってから
稽古への取り組み方の価値観というのが
大きく変わったように思います。

空手を始めた当初は

ケンカに強くなりたい

試合(組手)に勝ちたい

と思っていたのが、いつしか

技を極めたい

不動不乱の心を身につけたい

との思いへの比重が多くなっています。

まあ、前者の考えががまったくないかというと、
そうとも言えないのがまだまだ未熟なところです(笑)

しかし、仕事や空手を通じて多くの人との出会いがあり、
その中でもそれぞれの世界でトップとして活躍している方は
一様に人との比較や競争という相対的な世界で物事を考えておらず、
自分の理念・目的の達成のために日々努力をしている。

そしてそれらが勝利や成功という相対的な部分においての
結果にもつながっているのですね。

そこから自分自身の考え方も変わってきたように思えます。

勝負の世界において、勝つということは
そのための技術を持っていなければならないし、
その技を乱れなく出せるための心ができていなければならない。

自身の心・技・体を練り上げ、磨き上げた結果が勝ちにつながるのなら
強さの本質は自分自身の中にあるということです。

自分の試合について思い出してみても、
勝つために多くの練習はしてきたけれども
結局負けた時というのは、相手というよりも
心折れてしまった自分自身の弱さに
負けてしまっていたように思えます。

ただ勝ちたい!という思いだけでやっていた20代の頃から
今は、他人との比較やその場限りの勝ち負けに心とらわれず、
自身の理想とすべき技が出せたか
心居つかず、乱れず、平常心で臨めたか

そういう視点で日々の稽古に取り組み
試合に臨むことで、新たな世界の広がりを感じられるようになって
まだまだ多くの気づきや発見があり、楽しさがいっぱいです!!
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

稽古は明るく楽しく、時には激しく
「人を育てる」空手道場 天志道場
見学・体験随時受付中!!
※お問い合わせ先 TEL 06-7162-2988(代表・竹中)

空手道 天志道場公式ホームページ
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
http://www.s-hearts1.com/tenshi.htm

 

 

空手に燃える青春時代

昨日の一般部木曜クラス

DSCN0233

DSCN0237

DSCN0240

DSCN0243

前半は基本、移動稽古で基礎を磨き
後半はサンドバッグの打ち込み、対人で反応系の練習
スパーリング、最後は男気腕相撲大会(笑)で、
若者たちをみっちり鍛えました。

僕が空手を始めたのは、ちょうど彼らの年令くらいの時でした。

SCAN0001

SCAN0002

当時は学校が終わったら、そのまま道場に直行
合同稽古が終わっても居残りで
閉館時間までみっちり練習するのが毎日の日課でした。

初級の頃は、先輩たちに下段を蹴られまくって
帰りの階段は、まともに上り下りできなかったり
顔に蹴りが入って、目が腫れたり唇が切れたりと
痛い思いもしょっちゅうでしたが、それでも強くなりたい!
という想いと、共に磨き合っていた仲間たちとの絆の強さで
辞めたいと思ったことはありませんでした。

あれから30年以上が過ぎ、
今はもうこの子たちの親よりも年が上になってしまいましたが、
空手への情熱は、青春時代にすべてをかけていた
あの時のまま、いや、それ以上です!!

自分自身もまだまだ精進していきますが、
今の若者たちも、そうした熱い思いが持てるように、
もっともっと空手が好きになるようにしてあげたいですね。

IMG_3092
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

稽古は明るく楽しく、時には激しく
「人を育てる」空手道場 天志道場
見学・体験随時受付中!!
※お問い合わせ先 TEL 06-7162-2988(代表・竹中)

空手道 天志道場公式ホームページ
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
http://www.s-hearts1.com/tenshi.htm

試し合いの意識

昨日は一般部稽古終了後に居残り練習。

僕と内藤先生の月末の試合に向けて Fさん、Kさんがスパーの相手やミット持ち、 タイムキーパーなどをしてくれました。

Fさん、Kさんのサポートに感謝です。

DSCN0215

20代で試合に出ていた頃には、練習でとことん体をいじめ抜き 精神的にも自分で自分を追いつめてました。

でも、結局試合直前にしょっちゅう風邪を引いて 思うように闘えなかったり、プレッシャーで 吐き気を催したり、そんなことの連続で 結果として燃え尽き症候群となって 空手からも一時離れたことがありました。

まあ、それから何やかんやでまた空手の世界に戻り、 自分の道場まで開いて、40代後半になってから 競技にも復帰している自分がいます。

今は、試合に対しても精神的、肉体的に自分を追い込むことなく 練習も自分の身体の声を聞きながら、 段階的に負荷や強度を高めていったり、 気持ちも試合だからと言って特にピリピリすることなく 自然な感じで臨むことができるようになりました。

これも空手や人生での様々な経験を通じて 試合に対しての捉え方が変わったからかな、とも思います。

肉体的には20代の頃のようにバリバリは動けなくとも、 20年以上競技の世界から離れていた自分が 今の年齢の中で、技を磨き、体力を高めて どこまでレベルアップすることができるのか、 そうした自分自身の可能性へのチャレンジです。

試合で勝てば当然嬉しいですが、勝った負けたという 結果のみに一喜一憂することなく、ベストを尽くせたか、 自分の組手ができたかを反省し、そこからまた練習で フィードバックして心技体に磨きを毛、理想の組手を目指していく、 そこに喜び、楽しみを感じられるようになりました。

DSCN0201

ジュニアの試合に出場している子たちを見ていても 昔の自分のように、試合を重く捉えすぎて 極度の緊張感に襲われていたり、 負けた時の落ち込みが激しかったりして 苦しみながらやっているのを見かけることがあります。 せっかく好きで始めた空手が苦しいものになっているのは かわいそうなことですね。

試合は文字通り、試し合い。 空手という大きな器の中での一部分です。 これから空手を続くける中で 何十試合とやっていく試合の一回ごとに 心動き、惑わされることなく、 鍛え上げた自分の心技体を表現する場として 試合を通じて、自身を成長させられるようにしてあげたいですね。

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

稽古は明るく楽しく、時には激しく 「人を育てる」空手道場 天志道場

見学・体験随時受付中!!

※お問い合わせ先 TEL 06-7162-2988(代表・竹中)

空手道 天志道場公式ホームページ

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

http://www.s-hearts1.com/tenshi.htm