【ボールが見えない原因は?】

練習の時、よく空振りをする、ボールが上手く取れない、
という選手に対して

「もっとワキをしめて」とか

「もっと腰をしっかり落として」など

フォームを矯正してもなかなか改善できず、
言えば言うほど余計に選手の動きがギクシャクして崩れてしまう、
という事はありませんか?

メンタル指導に行った際、球技のスポーツチームにおいては、
必ず「ボールを見て、ボールにピントを合わせて」と言います。

空振りやエラーの多くは
ボールがキチンと見れていないことが原因だからです。

その時にフォームなど身体の方に意識を向けてしまうと
ボールを正確にとらえる事に100%のエネルギーを
かけることができなくなってしまいます。

フォームは個人の体型や骨格などによって変わってきますので
選手がもっとも効率よく力が発揮でき、スムーズにプレイできるのが
1番自然な動きとなります。
(※これについては今回のテーマから逸れてしまいますので、
次の機会に解説させていただきます)

話が横道に逸れましたが、「ボールを見て」と指導し、
選手はちゃんとボールを見ているつもりであるにもかかわらず、
ボールを後にそらしたり、うまくキャッチできない、
空振りをしてしまうというケースもあります。

〜見ているのに見えていない〜

その原因は

1.生理状態が低下している

●メルマガ30号【集中力発揮の条件】の中で解説した
 心身の抵抗の要因となる「食生活の質の低下」「過労」
 「マイナス感情やイメージ」「環境からの影響」などによって
 神経の伝達がうまくいかないため、ボールを見ていても
 その情報が正確に脳に伝わらず、反応が遅れてしまう

対策としては、上記の心身の抵抗の要因を取り除く事で
生理状態が安定し、神経電流の流れが正常になれば、
脳から筋肉への命令がキチンと伝わり、
正確にボールをとらえる事ができるようになります。

2.「眼」そのものの機能不全

●眼の運動能力(動体視力・ピントを合わせる・目標物を
 正確にとらえる)が上手く機能していないことで、
 ボールに対して正確に反応ができない

生理状態に問題がなくてもボールが上手くとらえられない場合、
眼の運動機能不全が考えられます。

人は情報の80%は眼から取り入れます。

そして眼から脳に入った情報の20%は
身体の平衡感覚を保つために使われます。

スポーツ、特に球技において眼の機能不全は
ボールを正確にとらえられなかったり、
身体のバランスが悪くなったりするため、
プレイにおいては大きなマイナスになり、
それらが勝敗にも影響を及ぼす事にもつながります。

したがって、練習前のウォーミングアップや
自宅での自主トレの時に眼の働きを高めたり、
身体のバランス感覚を養うトレーニングを取り入れる事で、
選手のボールに対する反応は向上するようになります。

指導の際にボールを上手くとらえられない選手には、
下記の簡単なアドバイスをするだけでも
改善される事もありますので実践してみてください。

・腹式呼吸
(脳の酸素不足解消、筋肉のリラックス、自律神経の安定)

・眼の周辺のマッサージ
(筋肉をほぐし、血流を良くする事で眼の働きを高める)

・遠近法
遠くの一点(小さな文字など)と近くの一点(指のシワなど)に
交互にピントを合わせるトレーニング。
焦点合わせの機能が向上します。

・一点集中法
小さな一点にピントを合わせてジッと見続ける
(集中力向上・筋肉リラックス)


※より専門的なトレーニングを取り入れるのなら、
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