【先が見えれば頑張れる!】

メンタルトレーニングを実践している多くのチームは
チームの目標設定を明確に作成されている事と思います。

この目標設定は選手の競技意欲を高めることを目的のひとつ
としていますが、なぜ目標設定によって意欲が高まるのかというと、
「先が見える」からなんですね。

目標があいまいで、チームが何を目指しているのか、
自分たちはどこに行こうとしているのか、
いま、どのあたりにいるのか、
それがわからないと選手の心に不安が湧き出たり
意欲が低下したりします。

捕虜収容所の拷問で1番苦痛だとされていたのが
捕虜にスコップで地面に穴を掘らせ、それをまた埋めさせる。
これを延々と続けさせるというものだったそうです。

目的も意味もなく、達成感も何もない作業を続ける事は
人の精神を最も疲弊させることになるんですね。

これは、普段の練習においても同じ事が言えます。

例えば、ランニングにしても

「よーし、足腰を鍛えるために走るぞ!」

と言ってひたすら走りこみをさせる。

これは選手にとって、穴掘り拷問と同じものなんですね。

何km走るのか、何分走るのか、
「先が見える」事で選手達は頑張ろうという気になるのです。

「俺がいい、というまで走っておけ」

では、選手の覇気はがた落ちになってしまいます。

綱引きの練習で、最後の一踏ん張りをさせる時、
「綱を絶対に放すな!」と命令するよりも
「あと10秒全力で引け!」と言った方が選手は
踏ん張る事ができるそうです。

チームビジョンの目標設定とプラスして、
日々の練習の中でも「先を見せる」ことで
選手の頑張りを引き出していきましょう。